精神分析療法

精神分析学は、「人間には無意識の過程が存在し、人の行動は
無意識によって左右されるという基本的な仮設」に基づいて
いる。

フロイトは、ヒステリー(現在の解離性障害や身体表現性障害)の
治療に当たる中で、「人は意識することが苦痛であるような欲望
を無意識に抑圧することがあり、それが形を変えた神経症などの
症状などの形で表出される」と考えた。

そのため、「無意識領域に抑圧された葛藤などの内容を自覚し、
表面化させて、本人が意識することによって、症状が解消しうる」
という治療仮設を立てた。

治療目的として、「患者が抑圧し、身体化している葛藤内容を
告白・発散させるか、あるいは昇華させるか、さらには母親または
その代理者からの独立を促す」ことが挙げられる。

治療対象となる患者としては、

1、治療者との約束が守れ、治療が継続できる状態にある者
2、治療者との間に感情を伴った言語的交流ができる者
3、自分の行動やその背後にある心の動きを見つめ直し、
  言語的に表現できる者